とことんマイペースに気ままに、観たものや読んだものの感想を残しておく場所


by pannie
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アヒルと鴨のコインロッカー

ビックリした・・・。
あんまりビックリしてしまって、後半は微動だにできなかった。
切なさを通り越して、何も言葉がなくてどうしようもない。

大学進学を期に仙台に1人で出てきた椎名クン。
椎名クンの隣人は、右はブータン人で左は得体の知れない男・河崎。
ボブ・ディランの「風に吹かれて」を口ずさみながら荷解きをする椎名に向かって突然話しかけてきた河崎。
河崎は、椎名と親しくなるかならないかの間に、突然

「本屋を襲って広辞苑を盗まないか」

と持ちかける。
河崎曰く、日本語がろくに理解できないブータン人は、彼女と別れて傷心のあまり引きこもってしまった。
そんな可愛そうな彼に、河崎は広辞苑をプレゼントしたいと言う。
日本語がろくに判らないのに、広辞苑って意味あるか?
・・・不審に思う椎名クンだけど、河崎の言葉は有無を言わせぬところがあり。
お人よしの椎名クンは、断る隙すら与えてもらえず、あれよあれよで本屋強盗を手伝うハメに。

中盤までは、この成り行きでどういう結末とオチをつけようってんだろうか?
と、「ちょっと最後まで観られないかもしれない」と思ってしまった位単調な展開で進むのです・・このお話は。
ところが、ある事をキッカケに、それ以降は考える隙を与えてくれず、一気にズンズンと持ってかれます。

あ~~・・ビックリした・・・。
ビックリして、その後は切ない、切ない・・・
切ない以上を表す言葉を誰か教えてくれないかな。
ブータン人にまつわる様々なエピソード、そこに関わる人間模様。
友達では軽すぎる、恋でも愛でもない、単なる仲間でもない。
言葉では表しきれない大切な繋がりを、ただ守りたかった。
人として、絶対に譲れない信念を貫き通したかった。

沢山の想いが、じわじわとでも強い波のように押し寄せてきて、一気に感情を持ってかれてしまいました。


『神様 この話だけは 見ないで欲しい』


そんなこと出来るわけないけど。
作品のキャッチフレーズであるこの言葉、見終えて読み直すと、こんなに沁みるフレーズは他に無いなと思いました。


繰り返し流れる「風に吹かれて」のメロディーと歌詞がいつまでも耳に残り、作品の余韻が さらに深く心に沁み込みます。
濱田君や瑛太がチョコチョコっと口ずさむんですが、2人とも上手。
声がとても合っていて、心地よいです。
また、共演の関めぐみちゃんと松田龍平君が凄くいい。
特に、松田龍平君はめちゃくちゃいい!!

これは、見ないと映画人生損するかも知れないくらい、秀逸な1本です。


それにしても、原作者の伊坂幸太郎って、凄い発想能力を持った人ね。
「陽気なギャングが地球を回す」を見た時は思わなかったけど、これは文字で読んだらどうなっているのかとても気になります。
続々映画化が決まっているようなので、一度読んでみようかと思いました。
私は、基本「観てから読む」派。
他の作品も、観てから読みます。
そういえば「死神の精度」も、確かそうだったか。
あれも面白かった。


公式HP


 
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by pannie | 2009-01-27 13:09 | 映画 (日本)