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by pannie
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シルミド

なんっちゅー映画や。これは。
人間、あまりにも強い衝撃を受けると、悲しいと感じていても涙が出てこなくなってしまうものなんだって、初めて知った。

南北統一を目的とした金日成暗殺の為だけに訓練されたシルミド部隊の兵士達。
時代の流れの変化によって役目を果たす機会を失い、用済み後廃棄処分扱いを受けた男達の悲し過ぎる結末。

ネタバレ無しの感想を書くのが難しすぎて、上手く表す事が出来ない。
観ていない人で、ネタバレが嫌な人は、以下太い字の所を飛ばして下さい。



北朝鮮特殊部隊が進入して来た事件と、カン・インチャンが起こした暴力事件が同時に進行していたので、最初は事態の把握が出来なかった。
教育隊長がカン・インチャンに「韓国のために云々・・」と話してる場面で、ようやく理解できた。

受刑者や死刑囚の住民登録を取り上げて、極秘任務部隊に配置するってのは『ユリョン』も同じで、「おんなじや・・」って思いながらやっぱり大きな衝撃を受けてしまった。
だいたい、あの身代わりの死刑囚はどこから調達してきたんや?
その後、訓練場面の凄まじさや、作戦中止命令以降の事件なんかは、どのシーンもマトモに目を開けて観るのが苦痛なものばっかりだった。
特に、あの民間人強姦事件。吐くかと思った。あーいうシーンは大嫌いだ。
まぁ、好きだという人はあまりいないと思うけど・・。
エピソードとしては盛りこまれて当然なんだけど、あの描写がね。
(映画だから、描き方は自由なので、その事を否定してるのではないです。)

抹殺命令の後、善人だった教育班の軍人が、我が身を守るために情け容赦なく抹殺の手はずを整え、部下に命令を下すあたりもムカムカして仕方が無かった。

反面、だけど、このメンバーはもともとは凶悪犯罪者の集まりだったわけで、シルミドにいなければ、世の中では誰にも同情してもらえる存在ではなかった集団なわけで。
途中で、何だかわからなくなってしまった。
だって、犯罪者である彼らを私は絶対に許せないと思うもん。
けれど、極秘命令の下に、使命を果たす為だけに訓練を積み重ねてきた経緯を見て知ってるから、命令って一言だけで抹殺なんてヒドイって思うけど。
国家命令って、一体なんなの?って思ったけど。

最後、民間人を見捨ててでもバスを爆破しろっていう軍人の判断にも唖然。
おもわず「ゲゲーーーーっ!!」って大声が出てしまった。
あかんやろっ!!

とにかく、何が悪いかって、最初に力による国家統一を目指した国のトップ連中なんだ。
あとから、それではいけないと方向転換をしたのは良かったのかもしれないが、その犠牲になったシルミド部隊の運命は、悲し過ぎる。
彼らのことを、ゴミ位にしか思っていない国って、一体なんなん?





以上。ネタバレ終了です。

とにかく、私は涙を流す暇がなかった。
ずーーっと、頭と心臓がバクバクしていて、呼吸困難に陥りそうな衝撃だった。
で、何度も「ゲゲっ!」「ナンデヤ!」「あかんやんっ!」・・・
一人っきりのリビングで、叫んでしまった・・・。
完全に、怪しい主婦と化してしまったよ・・。

そして、最後はただただ空しい・・・。空しいだけだった。

それでも。これは、絶対に一見の価値ありです。
考え出すとキリがないくらい、多くのコトを考えさせられる。

で、役者に注目すると、カン・インチャンを演じたソル・ギョング氏は凄い!
「私にも妻がいたらいいのに」「オアシス」「燃ゆる月」と観てますが、全部、全く違う!!!
ザ・役者やわぁ。凄い。


教育隊長を演じたアン・ソンギ氏も多くの作品で見かけるけれど、味があって安定した演技で見せてくれます。
別段好みの俳優さんではないけれど、韓国映画になくてはならない存在なんだろうなって感じる。
「真実ゲーム」まだ観てないんだけど、面白いのだろうか?
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by pannie | 2005-11-26 23:14 | 映画 (韓国)