人気ブログランキング | 話題のタグを見る

とことんマイペースに気ままに、観たものや読んだものの感想を残しておく場所


by pannie
カレンダー
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31

モリー先生との火曜日

ジャック・レモンの遺作となったそうです。

ベストセラーのテレビ映画版。

テレビ映画だけに留めておくのは、あまりに勿体無い・・・。



大学の教授だったモリーは、余命いくばくも無いと知った時、自分自身が

「生きる事」について教える【教科書】でいようと決めていた。

モリーが出演したテレビのドキュメントを、たまたま目にしたかつての教え子ミッチ。

ミッチは、売れっ子のスポーツレポーターで、1年中休む間もなく飛び回り、

いつも「時間がない」ことを理由に、大事な事から逃げる生活を送っていた

卒業の時に、モリー先生から「お前の事は忘れない。必ず連絡を入れろ。」

と言われ、約束していたにも関わらず、その約束を守れないまま長い年月が過ぎ

久しぶりに目にした恩師の姿に、困惑する。

悩んだ末、約束を守らなかった後ろめたさを振り切り、モリー先生に会いに行く。

先生はちゃんと覚えていた。そして、長い間待っていたんだ・・・と、

心の底から嬉しそうにミッチを迎えてくれた。

その日から、毎週火曜日にモリー先生に会いに行くことにしたミッチに、

モリーは多くのことを話し「生きること」について教え続けた・・・。



私もこんな先生に出会えていたら、人としてもっと何か良い方へ

行けたのではないかな。

モリー先生がミッチに話しかける言葉一つ一つが心に染み入ります。

もうすぐ先生が死んでしまう事実を受け入れられないミッチに、

一生懸命何かを残そうと話し続けるモリー先生。

先生の残された時間を共に過ごす事で、既に大人になっているミッチが、

人として成長していく。



テーマは「死」ではなく、「生きること」です。

少しずつ弱っていく姿のジャック・レモンですが、悲壮感や重い空気は感じられず

ずっと清々しさを漂わせています。

モリー先生の姿が悲しくて仕方がなくて、でもなんだか前向きな気持ちでいられた

なんとも不思議な色を持った作品でした。



泣けて、泣けて、もうどうしようもありません。

いつか、必ず原作を読もう。
by pannie | 2006-04-06 00:24 | 映画 (欧米)